お爺ちゃんでもお婆ちゃんでもない、元気な「エックス」になる!

「ここにいるよ」(コラム)

LGBTの人たちは、実は身近にいます。最新の調査では、セクシュアルマイノリティの人たちは、、全体の7.6%(電通調べ)と言われています。これは小学校のクラスに約3人いる計算です。見た目だけでは分からないので「いない」のではなく、なかなか「言えない」ことが多いのです。このコラムでは、自分らしく生きる香川のLGBTの方々の今を発信します。

タイトル:お爺ちゃんでもお婆ちゃんでもない、元気な「エックス」になる!

PROUD(プラウド)香川副代表 筒井 央二(ツツイ エイジ)さん
聞き手 岡 薫(アライ)

ボクかお嬢ちゃん、お兄さんかお姉さん、おじさんかおばさん、お爺さんかお婆さん・・・男性か女性で分類できるほど、人の性は単純ではない。自分の性に対して、ずっとモヤモヤした気持ちを抱いていたという高松市の筒井央二さんは、「自分自身、男性か女性しか存在しない“男女二元論”の枠組みにとらわれていたんです」と語る。そんな筒井さんは、3年前から自身のことを「未知数エックスの“Xジェンダー”です」と紹介している。
 

 ここ数年、セクシュアルマイノリティの人たちを表す「LGBT」(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの頭文字)という言葉を耳にする機会も増えてきたが、実は、このカテゴリーに当てはまらない人も少なくない。例えば、Facebookのアメリカ版では、性別を「無性」や「中性」など、全58種類の中から選べるようになっているほど、性の区分はとても複雑だ。「X(エックス)ジェンダー」も、こうした性のカテゴリーの1つで、日本独自の呼び方。自分自身の心が、男性でも女性でもないと感じたり、その中間、あるいは、ケースバイケースで男性や女性の時があると感じたりする人たちのことだ。見た目では、全くわからない上、自分自身でも、心の性の区分にモヤモヤした苦しさを抱えた経験を持つ人も多いという。

 体の性は、男性として生まれた筒井さん。しかし、いわゆる「男の子っぽい」男の子ではなく、しなやかな身のこなしやその雰囲気から、中学校では「オカマ」「ホモ」とイジメられる事も多かった。「“私を男らしくしてください”と神様に祈った事もあるんです」という筒井さん。自分でも、どうして、なよなよと振る舞ってしまうのか、さっぱりわからなかった。だから、恋愛からも逃げていた。小学5年で、同じクラスの男の子を好きになってからは、自分の感情が高ぶらないよう常にブレーキをかけて過ごした。

 そして、成人したのをきっかけに、筒井さんは、自分の性と向き合い始めた。最初は、「男性を好きになるんだから自分を“ゲイ”だ」と思い、通っていた大学の近くにあった関西のゲイコミュニティに参加。しかし、ゲイの人たちの中にいても、疎外感を感じずにはいられなかった。そこで次に、「男性を好きになるなら、女性になればいいと考え、自分を“トランスジェンダー”だ」と思うようになった。しかし、スカートを履きたいと思ったことはあるが、女性の下着をつけたいと思ったことはなく、髪は伸ばせても、ホルモン注射や性別適合手術をしてまで女性になりたいとは思えず、長年、自分の性自認に対して、モヤモヤを抱え続けていたそう。だから3年前、男性でも女性でもLGBTでもない“Xジェンダー”という言葉に出会った時は、思わず「あーーーーー!」と声が出た。「X(エックス)」という性のカテゴリーが、ストンと腑に落ちたという。実に30年以上、自身の性と向き合い続けた筒井さんの心の霧が晴れた瞬間だった。

 「自分のことを、男性、女性、またはLGBTのカテゴリーに分類しなければならないと思っている人は、たくさんいるはずです。大手広告代理店の調査によれば、日本には約1000万人ものセクシュアルマイノリティーが存在しますが、“LGBT”という言葉すら知らない人は、まだたくさんいます。一人でも多くの人に、セクシュアルマイノリティについて知ってもらいたいんです」と話す筒井さんは、今年から講演会に登壇するなど、プラウド香川の活動に積極的に関わるようになった(プラウド香川・・・セクシュアルマイノリティの人たちを支援する香川のグループ)。講師として初めて登壇したのは、今年5月に開かれた子育て中のママたちに向けた講演会。Xジェンダーとして、より多様性を秘めた性のあり方を、自分の言葉で伝えることに、大きな手応えを感じたと言う。

 そして、次にチャレンジするのは、「モデル」だ。世界的に有名な写真家レスリー・キー氏が、日本のセクシュアルマイノリティな人たちを撮影するイベント「OUT IN JAPAN SETOUCHI」にモデルとして参加することを決めた。男女二元論にとらわれない性のあり方を知ってもらう機会にしたいと撮影会にのぞむ。そして、その写真を持って、「お爺ちゃんでもお婆ちゃんでもない、元気な「X」として100歳まで講演活動を続けること」が目標だ。

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「OUT IN JAPAN SETOUCHI」
10月6日(土)~10月8日(月・祝)
サンポート高松にて開催決定!

◆LBGTQモデル希望者エントリー受付中
http://goodagingyells.net/join/outinjapan_setouchi/
目指せ、参加モデル100人!

「OUT IN JAPAN SETOUCHI」
◆運営ボランティア募集中
お手伝いをしてくださる方はこちらまで。
https://setolgbt.blogspot.com/p/blog-page.html

「OUT IN JAPAN SETOUCHI」
◆協賛受付中
https://setolgbt.blogspot.com/p/s.html

「OUT IN JAPAN SETOUCHI」
◆個人からは、クラウドファンディングで協賛受付中
https://greenfunding.jp/fca/projects/2425