カテゴリーには、ハマらない・・・みんな違う、それがいい!

「ここにいるよ」(コラム)

LGBTの人たちは、実は身近にいます。最新の調査では、セクシュアルマイノリティの人たちは、全体の7.6%(電通調べ)と言われています。これは小学校のクラスに約3人いる計算です。見た目だけでは分からないので「いない」のではなく、なかなか「言えない」ことが多いのです。このコラムでは、自分らしく生きる香川のLGBTの方々の今を発信します。

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タイトル:カテゴリーには、ハマらない・・・みんな違う、それがいい!
PROUD(プラウド)香川代表 藤田 博美(フジタ ヒロミ)さん
聞き手 岡 薫(アライ)

「とにかくセクシュアルマイノリティの存在を知って欲しい」と話すのは、1995年に香川で初めてセクシュアルマイノリティのサポートグループを設立した藤田博美さん。以来、20年以上にわたり当事者外に門戸を開き、性の多様性をテーマにした「香川レインボー映画祭」や講演会を企画し続けてきた藤田さんは、いわば、香川のセクシュアルマイノリティ活動のパイオニアだ。
短髪に柔らかな笑顔が印象的で、優しそうなお兄さんのようであり、頼りになる姉御のようでもある藤田さんのあだ名は、「おうじ」。男性らしい「王子」を、女性らしいひらがなで表現している「おうじ」は、まさに、多様な性のあり方を全力で受け止め続ける藤田博美さんらしい。


藤田さんの体の性は「女性」。しかし、単なる「女性」の型にはハマらない。
小さい頃から、男の子になりたいと思ったり、女の子を好きになったりと、気持ちが揺れていた藤田さんが、「女性が好きな自分」の存在にはっきりと気がついたのは、22歳。ある女性にひとめぼれをした時だった。友達として距離を縮めながらも、カミングアウトするかどうか悩んでいた。そして、知り合って5カ月が経つ頃、勇気を出して、相手の女性にカミングアウトすると、自分らしく生きられることに喜びを感じた。カミングアウトすることで、それまでの「友達関係」という、均衡が崩れるかもしれないというネガティブな気持ちがなかったわけでもない。しかし、「その人(女性)が好きな自分」を隠し通すよりも、自分の気持ちに誇りを持ちたかった。

「長年、自分がレズビアンだと言っていました。でも、レズビアンともちょっと違うんです」と藤田さん。自身もセクシュアルマイノリティと自認し、長年、セクシュアルマイノリティの人たちを支え活動を行っているそんな藤田さんでさえ、実は、自分の性の指向が何かと問われると、どう表現するか揺れているのだという。藤田さんの体の性は「女性」で、好きになる相手はほぼ「女性」なのだが、トランスジェンダーの人を好きになることもあるし、自分の性自認も女性の枠に当てはまらないと感じているため、いわゆる「レズビアン」とも少し違うのだという。今現在、存在している言葉に、藤田さんの気持ちが、バシッとハマるものがないのだ。
最近では、セクシュアルマイノリティの人たちを「LGBT」と表現することが主流になりつつあるが、藤田さんは、
L」=レズビアン(女性同性愛者)
G」=ゲイ(男性同性愛者)
B」=バイセクシャル(両性愛者)
T=トランスジェンダー(体の性と心の姓が一致しない人)
とはっきり4つのカテゴリーに分けられるものでもなく、どれに当てはまらなかったり、流動的な「Q」=「クエスチョニング」と呼ばれる人もかなりの数、存在していると話す。
藤田さんもそんなクエスチョニングの一人として、LGBTに限らず、プラウド香川の門戸を叩いてくれたセクシュアルマイノリティは、どんな人も全て受け入れ、それぞれの選択肢を尊重し続けてきた。「みんな違う、それがいい」これこそが、20年間、藤田さんが活動し続けてきた原点である。

『いのちリスペクト。ホワイトリボン・キャンペーン』の調査によると、セクシュアルマイノリティ当事者の68%がいじめなどを受けた経験を持ち、そのうち32%が自殺を考えたことがあるそうだ。藤田さんは、「仲間と出会える場所を作りたい」とプラウド香川を立ち上げた。その活動は、当事者が参加する交流会や家族会、講演会、映画祭、クラブイベント、トイレのマークコンテストなど、実に幅広く、性的マイノリティであることを隠さずに生活できる社会の実現を目指している。


「セクシュアリティは、見た目ではわからないため、カミングアウトするデメリットも多い。しかし、揺れ動く自分の気持ちも含めて、自分の心や生き方に正直になって、誰もが、普通に暮らせる社会を作りたい」と話す藤田さんが期待を寄せているのが、今年10月に開かれる『OUT IN JAPAN SETOUCHI』だ。世界的に有名な写真家レスリー・キー氏が、日本のセクシュアルマイノリティの人たちを撮影するイベントで、当事者はもちろん、イベントに参加した人の性に対するカミングアウトのハードルを下げることがその狙い。勇気を出してカミングアウトした「自分らしさ」を写真として残し、他のLGBTQに影響を与えるような「生き方の選択肢」を示すきっかけになればいいと期待を寄せる。(※現在、プラウド香川では、『OUT IN JAPAN SETOUCHI』の撮影会に参加するLGBTQモデルを募集中)

 藤田さんも、モデルの1人。レスリー・キーの覗くファインダーには、20年以上に渡り、セクシュアルマイノリティの人たちと、共に悩み、共感し、支え続けてきた一人の「おうじ」が映ることだろう。

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「OUT IN JAPAN SETOUCHI」
10月6日(土)~10月8日(月・祝)
サンポート高松にて開催決定!

◆LBGTQモデル希望者エントリー受付中
http://goodagingyells.net/join/outinjapan_setouchi/
目指せ、参加モデル100人!

「OUT IN JAPAN SETOUCHI」
◆運営ボランティア募集中
お手伝いをしてくださる方はこちらまで。
https://setolgbt.blogspot.com/p/blog-page.html

「OUT IN JAPAN SETOUCHI」
◆協賛受付中
https://setolgbt.blogspot.com/p/s.html

「OUT IN JAPAN SETOUCHI」
◆個人からは、クラウドファンディングで協賛受付中
https://greenfunding.jp/fca/projects/2425